| 火山防災シンポジウム(2008年7月19日) | |
共同企画展のシンポジウムの第一弾として、「磐梯山から考える火山防災」が、
7月19日の13:00から福島県立博物館の講堂で開催されました。
県内各地から100名近い方が参加されました。
第一部では、中村洋一宇都宮大学教授が「磐梯山噴火とは何か」について講演されました。
まず、磐梯山の噴火の歴史について話され、続いて2000年の活動、そして今までの磐梯山の火山防災、
これからの磐梯山の火山防災について話されました。
第二部では、災害教訓の報告書の執筆メンバーの3名が話をしました。
まず、北原糸子神奈川大学教授が「明治期のメディアに見る磐梯山噴火」というテーマで、
当時のメディアがどのように磐梯山の噴火について伝えたかを話されました。
次に松井宗廣砂防地すべり技術センター所長が「噴火後の長瀬川における土砂災害と当時の行政対応」という
テーマで、噴火後の土砂移動で地形が変わり、洪水被害が大正時代まで続いたことを説明し、行政がこれに
どのように対応したかを解説されました。
次に佐藤公磐梯山噴火記念館副館長が「磐梯山噴火の被害と応急対応」について説明しました。
猪苗代町の隣同士の地域、長坂と渋谷では、家屋は渋谷の方が多く壊れたのに、死亡者は長坂の方が
多いのはなぜかなど、災害の原因によって被害は異なることを解説しました。
第三部では、講演した4名と伊藤和明災害教訓の継承に関する専門調査会の座長の5名で、これからの磐梯山の
火山防災についてパネルディスカッションを行いました。