ペルー日記(2001年7月)

7月6日

今日は「先生の日」。

本当は、学校は祝日で休みになるのですが、ノグチ学園では子供達のパフォーマンス
があり、通常どおり、登校しました。

いつも甘えん坊のみんなが、今日は先生の手を借りずに、自分達で司会をし、小さい
子の面倒を見て、色んな出し物をします。

先生達は特別席で、座って見ているだけ。

学年ごとに、歌ったり、踊ったり、寸劇をしたり、先生に贈り物をしたりします。

子供達は、顔を見ると「先生の日おめでとう」と言って(もちろん、スペイン語です
が)、ほっぺにキスをしてくれます。

こちらペルーでは、あいさつにベシートという、ほっぺへのキスをします。男性同士
は握手ですが、それ以外は、初対面でも、少しの時間の会話でも、会った時とさよな
らの時に、必ずこれは、行われます。

着いたばかりの時は戸惑いましたが、今ではすっかり慣れてしまいました。

学校でも、女の子たちは、授業の前や後に、してくれたりします。でも男の子は、小
学4年生くらいまでですね、普段ベシートしてくれるのは。

ということで、この日は小学生からも中学生からも、男の子からも女の子からも、一
日ベシートの嵐でした。何よりの贈り物です。。

7月20日~8月13日

こちらでは冬なので、冬休みになります。
学期末の試験を終えると、一路、スペインはバルセロナでの休日に飛びました。
リマは毎日、太陽の出ない、寒い、曇った冬の日々。
日本の猛暑の便りは、どこか実感が伴わずにいました。

でも、北半球は夏真っ盛り。
街路樹の緑に深呼吸するくらい、青い空と、緑の木々に、心は渇いていました。
スペインは、卒業旅行で、母と友人と3人でマドリードを訪れたことがありました
が、今回のように、一か所に落ち着いての観光は初めてです。

そして、バルセロナという街は、地中海の陽光まぶしい、洗練された大都会に、リマ
から来た私の目には映りました。
ピカソが10代の頃の作品を集めた、ピカソ美術館や、ガウディの建築・設計したグ
エール公園、建物、サグラダ・ファミリア教会。ステンドグラスの美しいサンタ・デ
ル・マール教会。

見所は尽きず、何を見ても感心。
食べ物はおいしく、夜はバルでタパスというおつまみと、ワイン。
何をしに行ったのかと言われたら、ただただ遊びに行ったとしか答えられないよう
な、毎日。。

それでも、何日かたつと、ほとんど知識のなかったスペインの歴史も、ガイドブック
にあるくらいは、認識し始めました。
何より、ペルーとスペインとの歴史的関わりは大きく、コロンブスの新大陸発見の報
告が為されたのは、この街なのです。
未だに謎の多いインカ帝国滅亡後、そこかしこに、スペインの影響を受けながら、リ
マ始めペルーの街は再統治されました。
リマに着いた当初、目を見張っていた、旧市街地のゴシック風の建物も、スペインの
影響を受けたものだということが、改めて、理解できました。
影響を受けたものを判る、ということは、オリジナルのペルーをこれから知っていく
上で、とても大きいことだとも、また思いました。


ペルー日記