ペルー日記(2001年5月)
5月11日
日本の母から、海を越えて届いたノグチへの贈り物。
私が生まれたときに、祖父が喜び一式そろえてくれた、7段飾りの雛人形。
ペルーお雛様上陸に、校長先生はじめみなさん、とても喜んでいます。実物を見たの
は初めてだそうです。
全部そっくりしていて、全然古さを感じませんでした。
丁寧に丁寧に、ひとつひとつ梱包してくださったこと、
ほどきながら、たくさんの愛情を感じました。
完璧に荷造りしてくれたおかげで、海を越え、こうして無傷で辿り着きました。
思えば、ここ何年か、飾ることもなくなっていましたね。
久しぶりに目にした、お雛様や3人官女たちのたおやかな表情。
一緒に送られてきた、赤ちゃんの頃の写真の私は満面の笑み。。
学校の2階に博物館を作る予定になっているので、いずれ飾られ、子供たちに愛でら
れる日が来ると思います。
もうすぐ母の日。野口学園では土曜日に集まって、子供たちがお母さん方の前で、
歌ったり踊ったり、演劇をしたりします。
私は子供たちに日本の歌を教えています。小学生は「おもちゃのちゃちゃちゃ」やア
ニメの歌。中学生は「朧(おぼろ)月夜」と今井美樹の「プライド」、Kiroro
の「未来へ」です。朧月夜は私の案で、他は子供たちに希望をとって決めました。
意味がどこまで伝えられてるかわからないのですが、一生懸命練習してくれていま
す。
母へは何もしてあげられないけれど、私はこちらで、たくさんの子供たちと一緒に、
心をこめて、母の日を祝いたいと思っています。海を越えて、母の元まで届くよう
に。。
最近は少し肌寒い日もあり、体調をくずしている子も多いです。リマに着いた当時
は、太陽が隠れる日なんてないのかと思ったものですが、これからリマは曇りの日の
多い、長い冬に入るようです。日本と違って雪は絶対降らないけれど、霧が多く、ど
んよりとした日々が続くそうです。
母の日が終わるとテスト週間になり、それから1週間、秋休み?になります。
1学期が終わってしまうなんて、何だか信じられないです。
思えば3ヶ月も経ってしまいました。
日々の授業と週末のイベントの準備なんかで、あっという間に時がかけていきます。
メールを送るのもすっかりご無沙汰になってしまって、いつも感謝の気持ちと、一生
懸命さを忘れてはならないと、思うばかりです。
スペイン語は少しずつ聞き取れるようになってきました。話すのはまだ決まった言葉
だけですが。一人でバスにも乗れるようになりました。でも、なるべくは一人で出歩
かないように気をつけています。
スリ、泥棒は日常茶飯事なので、自重しながら行動しなければと思っています。
ペルー日記
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